SSブログ

見守っていてください。 [じいじ]

今日は、ペコと最後のお別れをしてきました。

午前中に、火葬を申し込み、酸素室返却の手続きをし、心乱れながらも仕事を済ませ、昼過ぎに帰宅しました。
仕事の途中、別のフロアへ行った帰りに、「一服しようかな。でも、もう少し仕事を進めちゃおうかな」と迷い、結局たばこ部屋へ向かったものの、箱の中に1本もなく…ペコに「仕事しなさい!」と注意された気がして、素直に仕事を再開しました。

娘が帰ってきてから花を買いに行き、お見送りの準備をしていたのですが、色々やってあげたいことがあって、予定時間を過ぎての出発となりました。
ペコとの最後のドライブ。

時間がないのに、今まで経験したことがないほど赤信号に引っ掛かり、遅い車が次々現れ、しまいには道路工事に複数回出会う始末。

でも、すぐに気づきました。
きっと、ペコが少しでも長く家族と一緒にいたいから仕組んでるんだなと。
なので、慌てたり、苛立ったりすることなく、淡々と流れに任せての運転。
遅れても仕方ないという気になりました。
途中、黄色信号で通過できたときに、心の中で「そうはいかないよ、ペコ」と言うと、ペコの文句が聞こえたような…。
一人で微笑んでたんで、気持ち悪がられたかもしれません。

そんなゆっくり運転にもかかわらず、予定時間に到着。
さすがだね、ペコ。

そして最後のお別れをするために、ペコを台に載せようとしたら、手にうんちを付けられて…。
まあ、ペコあるあるだよね。
最後までペコらしい。

お花やお手紙、娘が折った折り紙の犬、フードにお菓子、そしてペコが気に入ってくれた“じいじ特製ボーロ”もたくさん持たせてあげてました。
ペットとの別れは、家内にとって初めての経験であったので、悲しみに暮れており、むしろ娘に慰められていました。

火葬が終わり、家内と納骨する際、ペコの姿が、一緒に持たせてあげたフードをがっついてるようにも見えて、病気でご飯をあまりたべられなかったからかな、なんかペコらしいねと笑いながら、できる限りの納骨をさせていただきました。

帰り道は、今度は信号にあまり引っ掛からないので、早くお家にかえりたいという、またまたペコの仕掛けかな、と一人で微笑んでしまったり。

帰宅後、晩御飯を作る気にもならず、時間も遅かったので、娘の希望する回転寿司へ向かいました。
空腹だと騒ぐ娘は、席に着くと、びっくりするほどのがっつき具合で寿司を食べていたのですが、その姿が、元気な時のペコの食べる姿とそっくりなので、怒る気にもならず、むしろまた一人でにやにやしてしまったり。

今日1日を振り返り、実際ペコをお見送りしてみて、これはペコのためといいながらも、残された人たちが、現実を飲み込み、平静を取り戻すために必要な儀式のような気がしています。
私自身も、悲しみに暮れるという状況からは少し(ほんの少しかもしれませんが)抜け出してきた気もしています。

しかし、あれほど頻繁だったペコのトイレシート交換も、飲み水交換もする必要がなくなり、ペコの酸素ハウスを掃除するための早起きも、毎週末に1時間かけたボーロづくりも、万が一に備えてのノンアル生活も、今となっては不要となり、負担が軽減されたものの、嬉しいかと言えば全然嬉しくない訳で…。
明日は酸素室を撤去し、少し整理をしようと思っていますが、広くなった部屋も、きっと物足りなく感じるのでしょうね。
掃除機に反応して吠えるペコがいないと、掃除が始まらない気もしますし。

本音を言えば、あの笑顔にもう一度会いたいし、ちょこちょこした足音も聞きたいし、また「じいじー!」って飛んで来て欲しい。
謝らなきゃいけないこともあるし、逆に小言の一つも言わせて欲しい。
でも、もう、叶うことのない願いですよね。

ただ、いつまでもうじうじしてるのは、きっとペコの性格からすると、望むところではないと思いますし、昨日心に決めたように、ペコに恥じぬ生き様を、仕事ぶりを見せたいと思っているので…天国から見守っててください。

ありがとう、ペコ。
7072.jpg
(今日、祭壇に飾ったペコの写真。いつもの場所で撮ったもの。またあの場所で会えるよね、ペコ。)


フレンチブルドッグひろば
nice!(1)  コメント(2) 
共通テーマ:ペット

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。